ムシクイアナ

飼育しているタランチュラ、ヒョウモントカゲモドキ、ボールパイソン、キングスネークなどの飼育記録。またフィールディングの記事も書きます。

【爬虫類の餌】ほんとに簡単に増やせるの?デュビアの特徴とメリット・デメリット~

しばらく前にレッドローチの良さを思う存分記事にしたので、次はデュビアの特徴や飼育・繁殖方法について自分が感じていることを書こうと思います。コオロギって大量に飼ってると臭いですよね?餌を与えるとき飛び跳ねて逃げ回られて苦労していませんか?もっと大きな餌が欲しいなど、コオロギ以外に手を広げる理由は人それぞれあるのでしょうが、中でもデュビアはどのペットショップに行っても殆どおいてある餌用昆虫なのでデュビアに行き着く人が多いのは確かだと思います。

 

レッドローチ・ミルワーム・カイコ・ハニーワームなんかも売っているお店もありますが、デュビアを扱っている店舗数と比べるとやっぱりまだまだ少ないと思います。では、割と普及しているデュビアの特徴について書いていきます。

 

 

デュビアの特徴

f:id:endlessfield:20170108203812j:plain

 

 デュビアは南米の森林に生息するゴキブリで朽木や枯葉などを食べているとされています。卵を体内で孵化させて子供を産んで繁殖します。和名がアルゼンチンモリゴキブリで、学名が Blaptica dubia です。種小名が短くて呼びやすいので爬虫類などペットの餌を扱うところでデュビアと定着したのかもしれませんね。

 

よくゴキブリらしくないとか言われていますが、どうみてもゴキブリです。

雄なんてシルエットだけ見ると多くの日本人が想像するあのワモンゴキブリに似ていると思います。雌や幼体はダンゴムシを大きくした感じで可愛いので、ゴキブリっぽくないと言いたいことは分かります。確かに動きはワモンゴキブリよりかなり鈍いですし、滅多に羽ばたきすらしませんから。

 

f:id:endlessfield:20170108203951j:plain

 

ゴキブリゴキブリと言っているので少し印象が悪くなったかもしれませんが、デュビアは餌用昆虫として飼育・繁殖するうえで非常に都合の良い性質を持っています。爬虫類はもちろん、魚類や鳥類、霊長類の餌としても利用することができます。では、メリット・デメリットについて書いていきます。

 

デュビアのメリット

 ①ツルツルした壁を登れない

デュビアは表面がツルツルしたプラケースや衣装ケースの壁面を登れません。レッドローチと同様にストックが容易です。ただ、汚れがこびり付いていたり、引っ掻き傷がついているような古いプラケなんかは登ることができてしまいます。

なのでプラケースを洗うときは注意が必要です。スチールウールやスコッチブライトで洗ってしまうと傷がついてしまいますので、布製の軍手を使って洗っています。

 

②動きが遅い

ピンセットで普通にとらえることができますので、遅いといってもよいと思います。

逃げたとしても卵パックの裏に張り付いているだけですので、簡単に追い詰めることが可能です。

 

③悪臭がほぼしない

コオロギと比べてしまうと無臭といってもいい位です。また、レッドローチのような独特な臭いも発していません。ただ、湿度が高かったり、死体を放置しすぎていると臭いが出てきてしまいます。

 

④滅多に飛ばない

色々なサイトや書籍で飛ばないとされていますが、立派な翅が生えている以上飛べると思うんですよね。実際私の家では羽ばたく個体が極まれに観察できます。飛ばないのではなく、個体によっては飛べるものがいる可能性があります。Youtubeで検索をかけると飛んでいる(というより羽ばたいている・滑空しようとしているといったほうがいいか)個体を撮影した動画を見ることができます。参考までに1つ引用致します。


Can Blaptica Dubia roach fly?

 

⑤時間はかかるが繁殖が容易

レッドローチやコオロギの感覚で増えると思っていると大間違いです。少数で飼育していた場合デュビアは言われているほどよく増えません。気長に構える必要があります。

 

⑥サイズが大きい

デュビアの成虫って結構大きいんです。レオパの成体がちょっときつそうに飲み込んでるくらいですからね。大きい分与えるエサの数が減ります。それと与える時にピンセットで捕まえやすいですね。

 

大きさの話になったのでついでに書いておきます。生まれたばかりのデュビアってだいたい5mm位の大きさなんですよ。で、成虫は大きくなって45mm位。初令~成虫になるにかけてサイズに幅があるんですね。なのでデュビアを安定的に繁殖させていれば小さい奴からそこそこ大きな奴まで大概の生物に対応することができると思います。

⑦丈夫

さすがゴキブリといったところでしょうか。多少水やエサが切れていても余裕で生存しています。水を切らしたらすぐに死ぬコオロギとは大違いですね!。それにカリッカリの乾燥状態でも長く生存してくれます。

 

⑧鳴かないのでうるさくない

コオロギみたいに勝手にコンサート開きません。静かです。

私も家族もみんなハッピー!って感じです。

 

⑨食いつきがいい

家で飼育しているヤモリ・トカゲなどの爬虫類・クモも問題なく食いついてくれます。

クモの成体には非常に人気があると思います。

 

デュビアのデメリット

①ライフサイクルが長い(繁殖に時間がかかる)

成長が遅いです。成虫になるまでに半年くらいかかります。これは大問題です。餌用昆虫としてあってはなりません。餌として利用するためにデュビアを飼っているので、使う数よりも多めに増えてくれないといけません。他に求める要素が完全に揃っているのにそれが難しいのですから、この点に関しては非常に惜しいです。

 

②ゴキブリであること。

見た目は少しキツイという方もいらっしゃるかもしれませんがそういう生き物です。そう毛嫌いせずに餌として可愛がってあげてください。雌が可愛いなと感じてきて数か月したら雄も意外と綺麗だなと思えるようになります(多分)。

 

本当はこの一つの記事で飼育方法と繁殖方法について書こうと思っていたのですが、思った以上に文字数が長くなってしまったため、別の記事で飼育について書こうと思います。

 

2017/1/17 追記  デュビアの飼育方法・繁殖についての記事を追加しました。

【爬虫類の餌】 自家繁殖可能!デュビアの飼育・繁殖方法!床材や温度、餌について~ - ムシクイアナ

 

 

関連記事

コオロギなどの餌昆虫の長期間ストックや繁殖に使える飼育ケースの自作方法 - ムシクイアナ

低予算で自作可能!コオロギやデュビアなどで使える餌昆虫用自動給水器 - ムシクイアナ

デュビアに与えてきた餌の変遷を書いてみた。 - ムシクイアナ